書評8 女のことわざ辞典

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女のことわざ辞典 (講談社文庫)

女のことわざ辞典 (講談社文庫)

今回は、林真理子女のことわざ辞典』(講談社から)を紹介します。

この本は約10年前に刊行された本ですが、現在でも面白く読めるという代物。
「お里が知れる」「口は禍いのもと」「アバタもエクボ」……。
様々なことわざを著者が体験したエピソードをもとに描いています。

ことわざは古くから伝わるものですが、埃をかぶったものと侮るなかれ。
多くを語らなくても、物事を皮肉ったり概要を説明したり教養を含ませながら
人に伝えることに特化した言葉。
とくに、林真理子の女性観を伝えるにはかかせない言葉である(……とわたしは思う。女性のことわざ辞典だけに)。

人はあけすけに物事を伝えるのは基本的に避けるもの。
ある程度オブラートに伝えることで人間関係におまけのようなものがついて回るものだ
とわたしは実感しています。

「数年前からコミュニケーション不足という言葉が流行ってるけど、
見直したほうがいいわよ。絶対友好関係や恋愛関係で使えるから!」

頭にふと浮かんだこの言葉は10年前の林真理子からのメッセージでしょうか。

勘違いしてはいけないのは、これが「辞典」だということ。
何度も開ために書かれた代物です。
わたしはエピソードを人に伝えるための補助にこの辞典を使うことがあります。

表紙はぱっとしないけど、読んでおいて損なし。